「乾漆」とは、阿修羅像に代表される漆の技法です。
型に麻布を貼り重ね、漆で固めて型をとり除くという手法なので、轆轤成形と違い意図的な造形が可能です。
個性豊かなフォルムが印象的なオブジェ作家が多い中、鎌田克慈さんはシンプルで、かつ軽さを生かした器作りに取り組んでいます。有機的な納まりの良い形を狙って、原型は自ら陶器で作ります。
かつてから、日本の伝統的な会席料理に興味を持っている鎌田さんですが、最近はプロの料理人からの器の依頼も多いそうです。
折敷や蓋物、料理に合わせた器など、料理人との直接のコミニュケーションから生まれた器も増えています。
また蒔絵作家の奥様、奈緒美さんとのコラボによる片口、ぐい呑みの新作も引き続き出品されます。