当館初の民族文化に関する展示です。国立民族学博物館所蔵資料を中心に、世界の様々なビーズを紹介します。ビーズは個々の部材に穴をあけるなどしてつなげたもので、飾り玉・数珠玉・トンボ玉などは部材となります。今から12万年前に誕生して現在にいたるまで、人びとの美への希求や祈り、人と人とのつながりを示すものとして利用されてきました。素材は石・植物・貝・ガラスのほか、動物の歯や虫の羽根など幅広く、様々な世界が作り出されます。
本展では、ビーズが私たち人類の作り出した最高傑作の一つとして捉え、つなぐ-かざる-みせるをキーワードとして、世界のビーズの魅力を紹介します。また、桃山時代に活躍した能登七尾出身の絵師・長谷川等伯の作品で、ビーズの装飾品が描かれた仏画の複製画や、能登の考古遺跡からの出土資料も含め、約200点を一堂に展覧します。
“ビーズで世界をつなぐ”をテーマにする今回の特別展は、今の時代にぜひご覧いただきたい展覧会です。