公益社団法人糖業協会の日本近代洋画コレクションと、公益財団法人大川美術館のコレクションから、選りすぐりの優品によって、「昭和モダン」をテーマに構成した展覧会です。
糖業協会は、昭和11年(1936)の協会設立以降、美術品を収集してきました。協会の成長とともにコレクションは充実し、藤島武二、梅原龍三郎といった日本画壇の重鎮を含む、大正期末から昭和中期までの近代洋画の優品を所蔵しています。一方、大川美術館は、桐生市出身の実業家、大川栄二が約40年にわたって収集した日本・海外の作家の作品をコレクションの中心として、平成元年に開館しました。収集のきっかけとなった松本竣介、野田英夫に加え、二人に関係のあった作家、影響を与えた作家を中心に収集されたコレクションは、7,500点にのぼります。
本展では、戦争と平和の激動の「昭和」の時代を、清新なイメージを求めた「モダン」の視点から、松本竣介《街》(1938年)を起点に多彩な絵画によってたどります。日本近代洋画史に欠かせない画家たちの個性豊かな作品をお楽しみください。