「人間を描く―練馬区立美術館のコレクションから―」展を開催いたします。当館所蔵作品から人間を描いた作品にスポットを当てます。これまで画家は実に多彩な人間を描いてきました。男と女、老人と子供、そして家族。人物の姿を客観的に描写したものから、内面や心情を強調して表現したもの。そしてまた数々の自画像。当然のことながら、人間にとって最も関心のあるものは人間ですが、画家たちが描いてきた多種多様な人間像の表現には、画家たちの人間を見極めようとする深い眼差しを感じることができます。
この展覧会では、明治中期から現代まで、日本画・油彩画・水彩画・版画等の各分野から、代表的な作品を集め、多数の画家たちが描いた人間像を紹介します。画家の個性と作品制作の意図によって、実にさまざまな人間を描いた作品が生み出されています。彼らが人間をどのように見つめ、また作品としてどのように表現したのか。人間をめぐる画家たちの思いを、もう一度見つめなおす機会ですので、ぜひご覧ください。