平安・鎌倉彫刻の宝庫
六波羅蜜寺の名品が一堂に
平安時代、空也上人(くうやしょうにん)は南無阿弥陀仏と唱えて各地を遍歴し、厚い信仰を集めました。京で疫病が流行した際には市中を歩み、人々のために祈りを捧げたことでも知られています。2022年は、空也上人の没後1050年に当たります。空也上人が京都東山の地に創建した西光寺(さいこうじ)は後に六波羅蜜寺と改称し、現存最古となる空也上人像を守り伝えています。念仏を唱え歩いた姿を目の当たりにするような写実的な像は鎌倉時代、仏師運慶の息子である康勝(こうしょう)がつくりました。本展覧会では、東京では半世紀ぶりの公開となる空也上人立像をはじめ、創建時につくられた四天王立像、僧形坐像(伝平清盛像)、閻魔王坐像(えんまおうざぞう)など、六波羅蜜寺に伝わる名品の数々を一堂に展示いたします。