平成11年、兵庫県立歴史博物館は特別展として「狩野永納」を開催しました。狩野永納は日本最初の本格的な画家伝『本朝画史』の執筆者として知られていますが、江戸時代初期に京都を中心にして活躍した画家でもありました。特別展「狩野永納」は、今まで知られていなかった永納の画業に初めて注目したものでした。
今回の企画展「江戸時代の絵画 -狩野永納以降の京都を中心に-」は、この特別展「狩野永納」に続くもので、狩野永納以降の京都でどのような作品が生まれていったのかをご覧いただきます。永納の子孫たちも京都を中心に絵画活動を続けてゆくのですが、同じく京都では鶴沢派が活躍していました。
鶴沢派は鶴沢探山、探鯨、探索と続く画家集団ですが、ここから石田幽汀が出て、更にその門下から円山応挙が育ってゆきます。このような絵画史の流れをご覧いただきます。
なお、この展覧会は兵庫県立歴史博物館の所蔵品・寄託品だけで構成します。普段なかなかご覧いただく機会の少ない作品も併せて紹介いたします。
出品点数は約50点で、会期中展示替えをいたします。