天才画家パブロ・ピカソ(1881-1973)はスペインのマラガに生まれ、91歳でのその長い生涯を終えるまでに約8万点におよぶ美術作品を製作したといわれています。若き日の「青の時代」や「ばら色の時代」における貧しき人たちへの温かい視線、「キュビスム」時代に見せた歴史的な絵画の革新、戦争の残虐さを訴えた世紀の傑作<ゲルニカ>、晩年期の陶芸制作への没頭、またピカソを取巻く大勢の女性たちとの恋愛ドラマなど、ピカソをめぐる話題はいつまでも尽きることがありません。
この度、ピカソの最期を看取った妻ジャクリーヌ氏が相続し長らく公開されなかった“幻のコレクション”から、キュビスム期より円熟した晩年期までの貴重な未公開作品119点を、日本では初めてこの高知県立美術館において公開し、広く県民の方々にご紹介することとなりました。ご多忙中とは存じますが、ぜひ、ご高覧賜りますようお願い申し上げます。