長く続いた戦乱の時代が終わり、太平の世となった江戸時代。交通網が整備されたことによって庶民の間で旅行ブームが起こり、日本各地の山や海などの景勝地や名所などの風景が多く描かれるようになりました。
また、何気ない日常の暮らし、神仏への祈りや富士信仰などから生まれた風景画もあり、江戸時代に生きた人々が風景に対してさまざまな想いを抱いていたことがうかがえます。
本展では、江戸時代に描かれた日本各地の多彩な風景画を紹介します。
北前船で栄えた酒田(山形)、日本三景の松島(宮城)、地震により隆起する前の美しい象潟(秋田)、江戸(東京)の各名所、霊峰・富士山など、当時の人々が魅了された風景の数々をお楽しみ下さい。