武蔵野美術大学における助教・助手は、日々の研究室運営を担う一方、制作・研究に取り組む一人の作家、デザイナー、研究者として多方面で活躍しています。本展は、彼らの創作活動や研究成果を学内外に広く紹介する場として開催するものです。美術・デザインの幅広い領域に渡る57名の作品を一堂にご覧いただくことができます。
本展は、枠にとらわれない挑戦的な作品が集う一方で、出品作家自身が企画運営に携わり、毎年特色ある展示を作り上げる点も特徴の一つといえます。1976年の第1回より2019年まで開催されてきた「助手展」では、日々の研鑽の成果を示すことを目的に、主体性・能動性を重視した展覧会運営の精神が受け継がれてきました。43回目を数える本展は、2020年本学に助教制度ができて以降初の「助教・助手展」となります。展覧会規模もこれまでよりさらに大きく、また有志による展覧会運営となったことにより、一層開催年の独自性が前面に出された展覧会となるでしょう。
同時代に生きる表現者たちによる多彩な作品の数々に加え、彼らが柔軟な発想で作りあげた展覧会企画を通し、新たな表現の可能性を感じていただく機会となれば幸いです。