和田誠(1936-2019)は、イラストレーター、グラフィックデザイナーとして広く知られています。
そのほかにも装丁家や映画監督、エッセイスト、作曲家、アニメーション作家、アートディレクターなどさまざまな顔を持ち、その創作の広がりはとどまるところを知りません。
本展は、和田誠の仕事の全貌に迫る初めての試みです。代表的な仕事を中心としたビジュアル年表や和田誠の輪郭をとらえる上で欠くことのできない30のトピックを軸に、およそ2,800点の作品や資料を紹介します。
会場では『週刊文春』の表紙の仕事はもちろん、手掛けた映画の脚本や絵コンテの展示、CMや子ども向け番組のアニメーションの上映も行います。私たちは和田誠の仕事を断片的に知ることはあっても、その全体像を一望する機会は得がたいものだったといえるでしょう。本展では和田誠の多彩な作品を展覧しつつ、幼少期に描いたスケッチなどを交え、その創作の源流を紐解きます。
誰もが知っているようで、実は知らなかった、和田誠の膨大な仕事に触れるかつてない展覧会です。