この秋、安曇野と東京、ふたつのちひろ美術館で、みなさんが好きないわさきちひろの絵で構成する展覧会を開催します。本展のために、ちひろの絵のリクエストを募り、その絵にまつわるメッセージをお寄せいただきました。大切な人との時間を思い出したり、やわらかな色彩に心を寄せたり―ちひろの絵に寄せられたことばからは、ひとりひとりの人生や思いが見えてきます。
本展では、みなさんのメッセージとともに、ちひろの作品をピエゾグラフ*で紹介します。みなさんの大切な思いが集まってできた展覧会をお楽しみください。
*ピエゾグラフとは
ちひろ美術館では、2004年以降、その時点での作品の風合いを後世に伝えていくため、原画をデジタル情報として記録し、保存していくアーカイブを続けています。同時に、そのデジタル情報をもとにして、「ピエゾグラフ」の制作も進めています。ピエゾグラフは、耐光性のある微小インクドットによる精巧な画像表現で、ちひろの繊細な水彩表現を高度に再現しています。