福山城築城400年プレ事業の一環として、近世から近代、現代へと連綿と続く福山の豊穣な文化形成に寄与した建築家・瀧光夫(1936-2016)の業績を紹介する展覧会を開催します。
瀧光夫は、福山誠之館高等学校を卒業後、京都大学とコロンビア大学で建築を学びます。1972年に自身の設計事務所を設立した瀧は、大阪を拠点に30年以上にわたって設計活動を展開。全国各地の温室や植物園などを手がけ、環境デザインの世界を先駆的に切り拓きます。その功績により招かれた福山大学では、1993年から2009年まで工学部建築学科教授を務め、多くの後進を育てました。
本展覧会では、京都工芸繊維大学の多大な協力のもと、緑と建築の対話を大切にする独自の作風を築いた瀧光夫の生涯の仕事を作品・資料によってたどるとともに、福山ゆかりの建築家(武田五一、田辺淳吉、藤井厚二、増田友也)についても紹介し、各氏が福山市を含む備後地方に残した功績を振り返ります。