タイトル等
舛次崇
静かなまなざし
会場
兵庫県立美術館
ギャラリー棟3階
会期
2021-06-30~2021-07-06
休催日
月曜日休館
開催時間
午前10時~午後6時
観覧料
入場無料
主催者
社会福祉法人一羊会すずかけ絵画クラブ
協賛・協力等
助成:日本財団、公益財団法人三菱UFJ信託地域文化財団、公益財団法人朝日新聞文化財団
概要
彼は笑顔でアトリエに入って来る。眼の前に置かれたモチーフを嬉しそうにまじまじと見て、小首をかしげている。青い小さな紙箱「シュウチャンBOX」の中の画材をのんびりと確認する。やおらノッソリと紙に覆い被さり、いきなり黒いかたまりを描き始めた。舛次崇は、そんな描き方で様々な形を描く。
彼は18歳の頃、知的障害者福祉施設の絵画クラブに参加した。はじめは子供の頃から熱烈なファンであった野球チーム、阪神タイガースのスコアボードの絵ばかりを描いていた。正確にすべてのボード文字を描くのだが、その後必ず、それを同じ黒のクレヨンで真っ黒く塗り込めた。2年ほど経ったある日、たまたま机の上にあった枯れた植物の植木鉢を見て描き始めた。独特の視野で捉えた独創的な絵だった。それ以後から彼は眼の前に置かれた植物の鉢や、日常品を見て描くようになった。
対象をじっと見てはいるが、その形をトレースしているのではなく、どうやらそのモチーフから受ける「感じ」を直感的に受信して、描いているらしい。その意識は、全体のバランスなどには向かわない。描き進んで紙の端が来ると、形成されていた形はそこで潔くプッツリと終わる。予想もつかない緊張感をはらんだ構図。生み出されるユニークな形。絶妙な配色。それらは美術教育とは無縁のところで生まれ、屹立している。
作品は2008年アールブリュットコレクション(ローザンヌ)に所蔵された。また2010年パリ市立アンサンピエール美術館展「アール・ブリュットJAPONAIS」出展、2012年からヨーロッパ巡回展「Art Brut from Japan」に出展。…(文・はたよしこ)
展覧会問合せ先
あとりえすずかけ
〒662-0915西宮市馬場町4-17
TEL/FAX:0798-31-1043
会場住所
〒651-0073
兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1
交通案内
■ 阪神 岩屋駅(兵庫県立美術館前)から 南に徒歩約8分
■ JR神戸線 灘駅南口から 南に徒歩約10分
■ 阪急神戸線 王子公園駅西口から 南西に徒歩約20分
■ JR 三ノ宮駅から、神戸市バス(29、101系統)・阪神バス(HAT神戸行)にて約15分 「県立美術館前」下車すぐ
■ 地下駐車場 (乗用車80台収容・有料)
ホームページ
https://www.artm.pref.hyogo.jp/
兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1
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