本展は三つのテーマのもと、各作品について出された「お題」にみなさんが挑戦していただく展覧会です。
「お題」をもとに展示されている作品の中から探し、見つけ出し、謎解きをしながら、制作者や注文主が作品に込めた「思い」や「こだわり」、そして作品の「魅力」を楽しく再発見していただきます。
第一部『たくさんの中の一つ』では、大黒様が数多く描かれた「百福図」や、千羽以上の鶴が描かれた「千羽鶴図」、色々な種類の魚が登場する「魚尽図揃金具」などを紹介し、作品の中に描かれた「たくさんの中の一つ」を見つけていただきます。
第二部『美術品のナゾ』では、屏風や掛軸、置物などに何のお話しが描かれているのか、カギとなる人物や文物を探していただきます。さらに作品中の人物や動物たちの目線を追うことで隠れた意味を探したり、いつ使うものか、材料は何かなど、色々な「ナゾ」を解き明かしていただきます。
第三部『文字を楽しむ』では、例えば、可愛らしい「葡萄に栗鼠図」は、読み方を工夫することで武士たちに人気の絵となりました。瓢箪を六つ描くことでプラスされた「願い」は何でしょう?「文字」の字音や構図で遊んだ茶目っ気あふれた作品などを楽しみつつ、昔の人々の知恵に挑んでいただきます。
会期中の中間で「お題」を入れ替えますので、何度も来て、見て、発見して、楽しんでご覧ください。
[各作品の「お題」は、前期(7月10日~8月8日)・後期(8月10日~9月5日)に分け、半分ずつ出題いたします。]