〈青のあいだ〉は精神性を重視した象徴的な捉え方の造形美であり、強靭なものをひらがなの「あいだ」で現している。1965年20歳の佐々木宏子はルチオ・フォンタナ〈空間概念〉有から無に触発され、以来半世紀、〈青のあいだ〉無から有の造形思考に向かう。 コバルトブルー顔料一色、一つの技法、天地を暗示する一つの形で極限まで削ぎおとした抽象表現で稀有な芸術領域に到達。 〈青のあいだ〉「青の精神―無から有」タブローとマニュフェストを初個展で発表。カタログ(パリ国立図書館蔵1977年)に〈青のあいだ〉の造形思考「無意識的な自然と意識的なもの〔Unconscious Nature and Conscious Object〕」を表明。 〈青のあいだ〉の異素材・異技術・異表現の中で最初に挑戦したのが1976年に発表したガラスオブジェであった。 美大で基本と精神を重視した先端的美術教育の現代造形専修を立ち上げ実践。OKUSAWA CONTEMPORARY ART AND DESIGN DOCUMENTS(2012-2013)では、ジャンルを超えて全10回の企画展を開催、プロデューサー、ディレクターとして現代美術の啓蒙活動を行った。