大正9年7月3日、石本正(いしもと しょう、1920-2015)は現在の島根県浜田市三隅町に生まれました。2020年に生誕100年を迎え、これを記念して回顧展を開催いたします。
石本正は1944(昭和19)年京都市立絵画専門学校(現・京都市立芸術大学)日本画科を卒業した後、戦後すぐに開催された文部省主催の日展に連続出品し、画家として順調なスタートを切りました。
石本が秋野不矩と出会ったのは京都市立美術大学に助手として勤めることになった頃です。石本は、「先生にはいつも温かく見守り励ましていただき、それがどんなに有り難かった事か」と回想しています。
1950(昭和25)年、当時創造美術(現・創画会)の創立メンバーとして活躍していた秋野不矩の勧めにより、第3回創造美術展に出品し初入選を果たしました。
本展は、石本の絶筆となった「舞妓」をはじめ、風景、鳥、花、裸婦などを題材にした代表作を展示し、創作の原点から最期の瞬間まで絵画一筋に生きた石本の生涯を紹介します。
秋野不矩の作品数点も併せて展示します。