咲き誇る花のあでやかさ、木々の生命力の強さは古くから人間の心をとらえ、美術作品の主要な題材となりました。絵画では、桜や紅葉など四季の移ろいを印象づけるものとして描かれ、寒い季節にも緑を絶やさない松やまっすぐに伸びる竹などは縁起の良いものとして表現されることもありました。
工芸においても壺や皿の伝統的な絵柄として多く用いられ、また様々な木の種類にめぐまれた日本では、木の素材そのものの特色を生かした木工芸作品も制作されています。
本展では、植物にまつわる美術作品をジャンルを問わず当館のコレクションを中心に紹介します。美術作品に表現された植物の魅力とともに多様な表現をお楽しみください。