石井武夫(1940年生まれ)は、独立展を中心に発表を続け、第20回安井賞展では佳作賞を受賞。文化庁在外派遣ではパリ国立高等美術学校に研修し、筑波大学や大阪芸術大学の教授としても後進の育成に携わってきた、現代洋画家を代表する1人として知られています。
今展では、初期の小品から最新にわたる300号の大作までを一堂に展観します。生と死とは何か、我々が生きる世界とは何か。60年の画業の中で描かれてきた「ダミー」は、5歳の長女の死を受けて生まれました。ダミーが観てきたもの、そして代弁するものを改めて会場で俯瞰することによって、その答えに近付くことができるかもしれません。