【作者のことば】
私は鹿沼で生まれ、高校生の時に銅版画と出会い、現在は山形県の東北芸術工科大学で版画の研究をしている22歳です。今回、私の初個展を地元の川上澄生美術館で開催していただけることをとても光栄に思っています。関係者の皆様に心よりお礼申し上げます。
版画を始めた当初は、銅版画と木口木版画で心の内面世界や命をテーマに厳格なモノクロの作品を制作していました。しかし、近年は夢や幻をテーマに「心の宝石」のような優しい作品を作りたいという想いから、透明な塩化ビニール板に直接彫刻する「ドライポイント」という版画の技法で色彩豊かな幻想世界を描いています。
まだまだ駆け出しの身ですが、観てくださる方の心にじんわりと小さな光を灯せるように願いながら一つ一つ丁寧に作品を作っています。どの作品も繊細な描写が特徴ですので、ぜひお近くでじっくりご覧いただけると幸いです。よろしくお願いいたします。