茨城県陶芸美術館では、令和2年度に26作家による57件の作品を新たに収蔵しました。重要無形文化財保持者(通称:人間国宝)では、「鉄釉陶器」の技法で認定された原清氏より寄贈を受けた24点の作品を始め、石黒宗麿や濱田庄司、十代三輪休雪の作品が、文化勲章受章者では、二代浅藏五十吉の作品が新たに加わりました。この他にもバーナード・リーチや舩木研兒など近現代の陶芸に重要な影響を与えた作家の作品も収蔵しました。
現代の作家では黒岩達大(第46回東海伝統工芸展日本工芸会賞)、宇佐美成治(第49回全陶展文部科学大臣賞)、鈴木健(第25回日本陶芸展優秀作品賞・毎日新聞社賞)などの授賞作品をはじめ、伊藤秀人、中田博士、久保田厚子ら現代陶芸を代表する作家の作品も新たに収蔵しました。造形的な表現では佐藤雅之や猪倉高志、和田的、川崎毅らの作品とともに、大石早矢香、田原形子、堀貴春、村山まりあ等、生物をモチーフに取り込んだ作品も加わりました。さらにうつわ作品については、大貫博之、えきのり子、町田幸、原田譲といった笠間・益子で活躍する作家のほかに、角好司の漆作品も加わった充実した内容となっています。今回新たにコレクションに加わったこれらの作品を「新収蔵品展」として、2つの会場でご紹介します。