昨年の個展から、場が本来持つ固有の特徴を活かし、その空間に出向き、時間を共有することでしか感じることができないような作品のあり方に興味が出てきています。
もちろん従来からそのような試みはしてきているのですが、このコロナ禍に於いて、「いま、ここ」性が更に重要であると感じるようになって来ました。
見ることの能動性によって、ニュートラルに感じられた場は、観者の固有の経験として時間と共に切り取られます。足掛け12年CASの場として機能し、表層から深層にわたった豊かさとしての束縛を再考する機会になればと思っています。