植松奎二(1947-)は、作品を発表しはじめた1969年より現在にいたるまで、彫刻、インスタレーション、写真、映像、パフォーマンスなど、多岐にわたる活動により、一貫して重力、引力といった見えない力の法則から世界の構造・存在・関係をよりあらわにしてきました。自身の身体を用いた空間の存在把握や、人と物体との関係性など、世界を知覚させる作品を数多く発表しています。
いつの時代も知覚を超えてある、みえないもの、隠れている事象へと思考を巡らすことは、自らの力によって道を切り開く方法を見つけることになると考えます。
本展では、植松の作品と直観で対話し思考を深め、この世界を新たに認識する方法を探っていきます。
以前から、人間と美術と科学との出会い
対話が気になっています
僕は美術を通じて、世界を知り、世界を表現し
世界を創っています
科学、数学に美学的考察のひとつのかたちを
みれると思うのです
そこには美術と同じように
直観と想像力がある
それらは「すべては仮説ではじまった」
と思うのです
植松奎二「見えない言葉に触れる」
2020年5月18日