今回のさとこ展はドローイングと陶の作品がメインになりますが、ひとつの試みとしてフィギアメーカーの海洋堂が陶のさとこをスキャニングして3Dプリンターで出力したプラスチックのさとこを数名の作家に依頼しペイントしていただきました。「いろんな作家のいろんなさとこ」も合わせて展示します。
2005年 川井ミカコ の作業場の机の上にあった一握りの土から「さとこ」は出現しました。
その夜作業場では、いつものように確かに妖怪たちがざわめいていましたが、土の中で何が起こっているのかは、どの妖怪も気づかずにいつもの仕事をしていました。異変を感じたのはまず「九尾の狐」でした。ふと横を見ると、小さな女の子が、スカートをひらめかせてふんばっているではありませんか。女の子は「私はさとこ。よろしくね!ここは暗くて住み心地が悪いけど、ずっとここで生きてるの。あなたたち、何があったか知らないけど、世の中そう捨てたものではないわよ」
「さとこ」の姿を見ることはそうそうありません。
「さとこ」は心のひだの深い闇に住んでいて、そこをノックすると現れます。
「さとこ」の方法で