素材は「ストッキング」
光沢、透明感、柔らかくナイーブ、優しさと強さ。
そんなストッキングならではの特徴を生かし、更に「私」を表現する為、素材を追求して32年。
本来、女性の足を美しく包むストッキングは、素材としての魅力も美しく多彩だ。
ナイロン生地にはない製品は、部位毎に異なる編み方と強度が特徴。
その全貌を知り、全ての部位を使い切ることで、表現は無限に広がる。
「Zō」とは「想像、創造、増殖、増幅」
2019年の発表以来、文字通り増殖、増幅を繰り返し、今回の個展では「物語を想像」した新作となる。
神話から「太陽の使い、神の使い」をテーマに制作した作品と「Zō」から細胞分裂した作品を発表する。
素材に用いてるのは工業製品である。
パンティストッキングの「下着」「靴下」という固定概念から脱却し、素材の持つ特徴、特性や弱点をも考慮した上で新たな生命力を生み出すフォルムをコンセプトに創造した「Zō」。
作品群「Zō」は目に見える形態が全てではなく、空気を蓄え、鼓動を伝える、内なる造形。
ストッキング・アートから生まれた「生命現象」である。