現在私たちは、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大という状況下にあります。2020年春より、移動制限や外出自粛、そして他者との接触制限など、これまでに経験したことのない事態に直面してきました。東京2020オリンピック・パラリンピックは延期となり、美術館を含めた人の集まる施設は臨時休館しました。美術館でも、 展覧会のみならず、トークイベントやワークショップなど、人が集い交流する催しも、中止や延期となりました。
未だ特効薬のないこの未知のウィルスによる感染症によって、多くの生命が失われました。現在においても症状に苦しんでおられる方々がいます。症状のない人々も、自由な生活が制限されています。
英語の「LIFE」という言葉には、「命」と「暮らし」という意味があります。コロナ禍にある現在の私たちは、これまで以上に、自分たちの「命」と「暮らし」について、真剣に向き合い、思いを巡らせているのではないでしょうか。
本展では、下記の4つのテーマの下に、当館の所蔵作品をとおし、コロナ禍を生きる私たちのLIFE、命と暮らしについて考えます。