近年ブラジルから発信される新しい美術表現が世界の注目を集めています。本展は、ブラジル独自の歴史や社会に深く根ざしながら、いま世界中から同時代的共感を集めているブラジル現代美術の多様な表現と、そのルーツを紹介する展覧会となります。1920年代に活躍したタルシラ・ド・アマラル、1960年代のリジア・クラークとミラ・シェンデルの3人をその原点として紹介し、彼らの業績を「身体」というキーワードで継承する現代の作家5人、ミゲル・リオ・ブランコ、アドリアナ・ヴァレジャン、アナ・マリア・ダヴァーレス、リヴァーネ・ノイエンシュヴァンダー、ブリジダ・バルターらの作品を対峙させ、新旧世代の対話の形をとりながら、エネルギッシュでありながら繊細で詩的、官能的なブラジル美術のユニークな特質を明らかにします。