倉重光則(1946~)は、1960年代よりパフォーマンス、写真、映像など、幅広い表現活動を行っています。なかでも、蛍光管やネオン管の人工的な〈光〉による眩惑的なインスタレーション作品は、倉重の代名詞ともなっています。本展では、この〈光〉を用いた作品のほか、新作のビデオ・インスタレーションをご覧いただきます。
天野純治(1949~)は、常に真摯に平面と絵画表現の臨界に取り組み続けています。近年はアクリルや顔料の層を重ねる技法によって色彩を物質化したような「field of water」シリーズを多く制作しています。本展では、1990年代後半の鉛を用いた代表的な平面作品に、ドローイング、新作をあわせて約30点をご紹介いたします。
〈光〉に最小限の要素を加え、空間を変容させる倉重光則。版技法による平面性と物質性の交錯を探求する天野純治。本展は、ミニマリズムから出発した二人の近作、新作を中心に構成し、作品世界の響きあいに出会う、またとない機会となります。