日本近代洋画史を知る上で重要な位置を占める廣瀬・山岡コレクションを公開いたします。
幻と言われた明治美術の一大コレクションを築き上げた廣瀬操吉氏(1895-1968)は、兵庫県に神社の宮司の長男として生まれましたが、画家への夢を携え上京、本郷洋画研究所に学びました。また同時に千家元麿主宰の「詩」同人となり、芸術・文芸についての見聞を広めました。後に廣瀬氏は詩人として抒情あふれる「雲雀」などの詩集数冊を上梓しています。
元来絵画が好きであった廣瀬氏は画商の道に進み、銀座に三笠画廊を経営、自宅に「日本初期洋画研究所」を設立し初期洋画作品の調査・蒐集するようになります。最大の仕事であったと言われる、ヤンマーディーゼル創業者・山岡孫吉氏が求める明治美術の傑作の蒐集にも心血を注ぎました。
今回、廣瀬・山岡ご両家のご協力により、廣瀬操吉氏が情熱を傾け集められた日本近代洋画の全貌がご覧いただけます。