児玉幸子は、創発する自然現象を造形に結びつけることに取り組み、形態と動き、視覚と光をテーマにしたメディアアートの創作活動を続けています。公開制作では、近年取り組んでいる柔らかい色光が変化するライトアートのほか、児玉が長年取り組んできた「磁性流体彫刻」も展示します。「磁性流体彫刻」では作品を動かす磁力をコントロールする要因を、外部からコンピューターを介して取得し、視覚的にダイナミックな、時には気づかないほどの微妙な変化を生成します(作品の動きが何によってもたらされるかは、公開制作のなかで明かされていきます)。タイトル「脈動-溶けるリズム」は、磁性流体の棘(とげ)や光のイメージが形を失って溶融する瞬間、そして再び膨らみ湧き出る運動を繰り返す作品のヴィジョンを表したものです。驚きと美しさに満ちたメディアアートの世界をお楽しみください。