江戸時代まで書かれていた「古文書」(こもんじょ)というものは、崩した文字が多く使われ、現代人にとっては、とても難解で縁遠いものです。むしろ外国語である英語よりなじみのないものと言ってもいいでしょう。私たちの先人が書いていたものを、今ほとんど読み解きができないというのは考えてみれば不思議なことであり残念なことです。
古文書は歴史研究を進める上での貴重な資料として大きな役割がありますが、一方、より多くのみなさんに、古文書の世界を通して歴史のイメージを膨らませていただくことが大事だと考えています。
美濃加茂市民ミュージアムでは、森コレクションとして戦国時代から江戸時代初めにかけての古文書を30点以上所蔵しています。今回はその中から、今話題になっている明智光秀の史料の数点に絞って取り上げ、読み解く方法も紹介しながら古文書の面白さと光秀が生きた時代を楽しんでいただきます。