昭和10年代に伊深町から出征した人、その家族や関係者からの手紙類を受けた、伊深親子文庫のみなさんは、昭和54(1979)年の『慰問文集』以来、『戦争の記録』として長年にわたり、綴ってきました。
この『慰問文集』を読むと、当時の子どもたちが「兵たいさん」ばかりでなく、出征した「オトウサン」や「ヲヂサン(地元のおじさん?)」のことを具体的に思いながら、身近な風景(作物や農作業、飼育する牛馬、学校生活など)にもふれつつ、記述していることがわかります。
手紙が送られて約80年を迎える今、当時の子どもたちによるものに注目することで、「日常」や思いをみつめます。
「慰問文」:戦場の兵士を慰労するため、国内に暮らす人々が現地に送った手紙のこと。