浴衣や夏着物に団扇を手にした美人、秋草を愛でる元禄風俗の女性―木原文庫は、近代日本画家による美人画コレクションとして知られています。本業(眼科医)の傍ら、コレクションの充実を図ってきたコレクター・木原眞人氏は、福島県に生まれ、岩手医科大学で今泉亀撤(1907-2009、郡山市名誉市民)の最後の教え子であったなど、本市にも縁深いといえるでしょう。
四季折々―花咲き新緑に彩られる春、眩い日差し輝く夏、空高く実り豊かな秋から、冷たく凍る冬へと巡る季節の中で、営まれてきた豊かで美しい日本人の暮らし。掛軸や着物にあまり馴染みのない現代の私たちにとっても、懐かしく心安らぐ名画の数々をお楽しみください。