静岡県と山梨県にまたがる「富士山」は、日本の象徴であり、見ただけでありがたい気持ちになる日本人の心のふるさとのような山です。また、その山容はどこから見ても美しく、見る角度・場所によって大きく表情を変えます。特に万葉の時代から知られていた景勝地の三保松原や太平洋から望む風景は、人々に感銘を与え、創作意欲を掻き立て、浮世絵をはじめとした優れた芸術作品のイメージの源泉となってきました。今回の展覧会では、近世から現代に至るまでの静岡県側から見える富士山にスポットを当て、約40点の作品をご紹介致します。ぜひこの機会に私たちが普段見ている太平洋側からの富士山を描いた作品をお楽しみください。