日本列島のほとんどを巻き込み、空前の大戦乱となった源平合戦は、その前史ともいうべき保元・平治の乱とともに、中世の本格的な幕開けを告げる争乱でした。そしてこの乱世の波は香川にも押し寄せ、人々に長く記憶されることになります。保元の乱に敗れた崇徳上皇は、讃岐に流され、帰京の願いもむなしく配所で生涯を終えられました。また、源平の争乱のなかでも、屋島の合戦は『平家物語』をはじめとする文学や絵画、芸能などを通じて、時を越え語りつがれています。
本展では、源平合戦や保元・平治の乱にゆかりの深い絵画などを一堂に集め、それらを通じて源氏と平氏の興亡のあとをたどるとともに、源平合戦がどのように語り伝えられてきたのか、その意味と広がりを再確認したいと思います。