毎年2月18日の「都城教育の日」の制定5周年を記念し、教育をテーマに美術作品を紹介する「つなぐ 美術と教育 ~あれから~」展を開催します。本展覧会は、2019年に開催した「美術と教育」展を基に新たに分かったことなどを踏まえつつ、作品を紹介するものです。
明治時代、日本に近代的学校制度が導入されると、全国各地で数多くの旧制中学校や師範学校が誕生しました。
宮崎県でも明治17年に宮崎県尋常師範学校、明治22年に宮崎尋常中学校が開校します。
その後、都城や延岡などでも中学校が開校し、東京や京都の美術学校で学んだ美術教師たちが「図画」教科を担当しました。多感な時期の生徒にとって身近な大人である教師の存在は大きく、生徒のなかには都城ゆかりの画家山田新一のように東京の美術学校を目指す者も現れます。
一方で、美術教師として教壇に立ちながら、画家としても活動を続け、宮崎の美術界を牽引する者もいました。戦後、宮崎県師範学校は宮崎大学学芸学部へと刷新され、現在ではさらに名称が変わりましたが、美術(美術教育)を教える・学ぶことは絶えず続いています。
本展覧会では、絵画学習の主流だった徒弟制度から近代に導入された学校制度への移り変わりや、師範学校や大学で美術を教えた者、学んだ者の作品をご紹介します。