本展では、ちひろ美術館のコレクションのなかから、画家が趣向を凝らして描いたふしぎな生き物たちを紹介します。
キューバの画家マルティネスは、実在の動物のさまざまな体の部位を組み合わせて、この世には存在しない動物を創作しました。この作品には2匹の動物が描かれています。犬と猫と思いきや、犬の頭には水牛の角、鼻にも輪っかがついています。足もよくみると蹄がある動物のもののようです。猫の顔には鳥のような足が。どんな動物の部位が隠れているかを探すのも楽しい作品です。
ほかにも、アルビーン・ブルノウスキー(スロヴァキア)やマウリツィオ・オリヴォット(イタリア)が描いたドラゴンをはじめ、巨人や人魚、河童など、各地の伝説に登場する生き物を、画家が想像力をふくらませて描いた作品も展示します。