ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテは、1759年、現在のベルギーの代々画家を家業とする家に生まれました。23歳の時にパリに移って画家として成功し、王妃マリー・アントワネットから「博物蒐集室付画家」の称号を授かっています。そして、フランス革命後も画家として活躍し、ナポレオン皇妃ジョゼフィーヌの信を得て、マルメゾン宮殿の花を描く宮廷画家に任命されています。また植物画家としてのルドゥーテは、その高い技量から「花のラファエロ」「バラのレンブラント」とも称されています。
今回は、ルドゥーテの代表作の一つである「美花選(Choix des plus belles fleurs)1827-33年刊の完全シリーズ144点と、貴重な肉筆画を含む関連作品をあわせて160点余りをそれぞれの植物の情報とともに展示し、19世紀フランス植物画の世界をお楽しみいただきます。