使うための道具であること。どんなに手をかけても、結果シンプルであること。この二つを基本に、漆器制作を続けている矢澤寛彰さん。
強度や使い易さを意識しながらも、生地の表情である木目がより印象に残る質感が特徴的です。また、銀彩、錫彩などの漆仕上げも新鮮です。
「先にバーナーで表面をあぶってから木目に漆を擦り込むという、自分なりの仕上表現を試みています。刷毛目の塗立ても含め、手の作業が残る仕事が好きです」と話す矢澤さん。
盆類をメインに、椀、皿、ぐい呑などが出品されます。40歳代前半という、これからが楽しみな矢澤寛彰さんの漆器展です。
矢澤 寛彰