大和文華館は1960年10月31日に開館しました。主なコレクションは初代館長を務めた矢代幸雄(やしろゆきお)(1890~1975)によって集められました。矢代はルネサンス美術の研究者でしたが、日本美術を世界の美術のなかにどう位置づけるか、という問題意識を持っていました。国際的な審美眼を持った矢代によるコレクションは、欧米での留学経験や、その後の文化行政にたずさわった経歴が活かされ、調査研究と公開活用が強く意識されたものでした。コレクションはジャンルに偏りがなく、バランスの良さが特徴の一つです。本展では開館60周年を記念し「開館記念特別展」を再現します。国宝4件・重要文化財17件が出陳され、まさに当館の名品が一堂に会します!どうぞお楽しみください。
(担当 泉万里)