中国古代において、青銅器は単なる実用品ではなく、祀りや儀式に用いられました。そこで用いられた青銅器は、大切に扱われ、祀りの道具としてだけではなく、次第に権威を象徴するものと考えられるようになりました。
青銅器には、食べ物を調理しお供えする食器、お酒をお供えする酒器、音楽を演奏する楽器などがありますが、それらは、祀りの器であるがために、実用性を無視した造形をとるものも見られます。また表面を飾る文様も、動物をモチーフとして驚くほどヴァラエティ豊かにデザインされ、華麗で且つ精密に表現されています。
このような青銅器の造形や文様は、青銅器が祀りで用いられなくなった漢時代(前206~)以降も金属工芸の規範とされ、後の時代に大きな影響を与えました。
本展示では、青銅祭器の魅力を様々な角度からご紹介いたします。
■毎年異なるテーマ展示■
第3展示室では、年度ごとに異なるテーマをとりあげ、特に詳細に開設いたします。
今秋は青銅器の細密な文様について展示いたします。