いわさきちひろは、生涯、子どもを描き続けた画家です。
ちひろは、平和な日常のなかでかがやくいのちを見つめ、子どもが見せる一瞬の表情や、あらゆる姿態を描きました。
ちひろの没後、子どもたちを取り巻く環境は急速に変化し、物質的な豊かさが喧伝される一方で、子どもをめぐる深刻な問題も伝えられています。
また、未だ収束の見通しがつかない世界的なパンデミックが、子どもたちの心に落とす影も案じられています。
ちひろが描いた子どもたちの姿には、時代が変わっても変わることのない子どもの心と、かけがえのないひとりひとりの尊厳がとらえられています。
本展では、ちひろの絵とことばを通して、改めてちひろが願った子どものしあわせと平和を見つめ直します。