本展では、所蔵する近現代日本画の中から、冬景色ならではの風情溢れる作品の数々を、あらたまの年を寿ぎ招福を願って吉祥のモチーフ作品とともにお楽しみいただきます。
あわせて新春企画「菓子木型-意匠の技と美-」を開催。菓子木型は和菓子作りに欠かせない道具のひとつ。意匠にほどこされるのは、四季折々の美しい自然や慶事を中心とした吉祥のモチーフがあり、古典文学や伝統行事などに由来したものがあります。和菓子職人の手でひとつひとつ丁寧に木型で象られた練りきりや和三盆などを使った干菓子は、茶席や日々のお茶請けの場に華やかさを添え、味わいをより豊かなものにしてくれます。
今回ご紹介する菓子木型は、江戸期より茶の湯文化が息づく倉敷玉島にある老舗菓子店・松濤園に明治期より伝わるもので、意匠にみる巧みな彫りと豊かな表現には目を見張ります。展示では近現代のものもあわせて25点の菓子木型をご紹介します。
ふだん目にすることのない菓子木型にほどこされた意匠の技と美は、まさに新春を愛でる逸品です。ぜひこの機会に菓子木型の小さな表現世界をご堪能ください。