2004年、竹久夢二は生誕百二十周年を迎えます。いまなお、大正ロマンの画家として人々に愛されている竹久夢二の、明治・大正・昭和の三代に渡る生涯と芸術の足跡を、当館のコレクションから構成する特集展示によって回顧します。本年秋季より1年間を通じて、竹久夢二の魅力を今、改めて再発見していきたいと思います。
今秋はその第一弾《夢二式美人》の誕生をテーマに展示を開催します。「夢二式美人」と総称される美人画成立の背景には、竹久夢二の恋の軌跡が秘められています。“恋多き画家”として知られる夢二にとって、創作と恋愛は切っても切り離せないものでした。恋愛に身を焦がし、時に芸術と恋との狭間に葛藤した画家・夢二の創作の原点に迫ります。