人はまだ何もない狭間にあらゆる物を生み出してきました。見つけた退屈な隙間を埋めるように、野原に町が、それが広がり都市がうまれ、発展した社会では時間の隙間さえも埋められ繁栄を極めたかのように思えますが、その増幅する騒々しさに時に辟易させられています。
一方で、人は何もない狭間に価値を見出してきました。絵や文字の余白に心地よさを覚えたり、音の間隔によって音楽の抑揚を感じたり、行間を読むことによって文学の深みを受け取っています。つまり私たちは想像力/創造力によって、空虚にも見える狭間から賑やかさを受け取る術を持ち合わせているのです。
このプログラムでは、その術によって豊かな賑々しさを生み出し表現するアーティストと共に物事の狭間をのぞき込んでゆきます。
本展参加アーティスト
Mira Rizki KURNIA(ミラ・リズキ・クルニア)、佐藤浩一(さとう こういち)、宇多村英恵(うたむら はなえ)、Elmo VERMIJS(エルモ・フェアメイズ)