五雲亭貞秀は、幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師で、東海道をはじめとする全国各地の風景画や、開港場として発展した横浜の浮世絵・道中双六・絵図など多様な作品を残していますが、空を飛ぶ鳥の目で見たような雄大な鳥瞰図に優れた作品を残すことから、空飛ぶ浮世絵師・鳥の目をもつ浮世絵師とも呼ばれています。
この展覧会では、貞秀の鳥瞰図代表作である「東海道写真五十三次勝景」を中心に、文久3年(1863)14代将軍家茂の上洛を題材に、3枚続きの大画面で数多く刊行した東海道の浮世絵や、横浜・富士山などの鳥瞰図・風景版画を展示し、貞秀の作品を紹介します。