日蓮が関東で開宗した法華の教えは、弟子の日像により京都へ布教され、さらにその弟子の大覚妙実により、三備地方(備前・備中・備後)へ伝えられました。岡山には、開基を大覚とする日蓮門流寺院も多く、「備前法華」といった言葉が通用するほど日蓮門流は拡がりを見せました。
本展覧会では、三備地方への日蓮法華の布教とその展開、さらに近世に至っての不受不施派の禁止や日蓮法華以外の人々も集めた庶民信仰の霊場といった視点から、岡山における日蓮法華の歴史と、書画彫刻作品に見られる法華ならではの造形美や特徴を紹介します。