出店は写真を撮影し、切り貼り、配置し構成するという手法で長年制作しております。
PC 上でレイヤーを重ねていくのではなく、一つーつ選び抜いた写真をコラージュ状にし、更にそれを撮影します。
その繰り返しを経て写真に着色するというような気の遠くなるような作業を愚直なまでに続けてきています。
今回の「重層私記」というタイトルからは、出店の作品の技法のみならず、彼が重ねてきた制作の歴史が垣間見えるような思いが致します。
様々なモティーフを組み合わせた作品は、モティーフそのものの持つ既視感を超えた世界観が繰り広げられています。荒涼とした世界のようであり、有機的な生命感を感じる事もあります。一点の作品から多様な面が見えてくるのが出店の作品の特徴ではないでしょうか。
新作6点と小品を数点展示する予定です。