写楽を超え、歌麿に挑み、北斎と競った男
2019年は初代歌川豊国(1769~1825)の生誕250年にあたります。豊国は歌川派の開祖、豊春に入門し、寛政時代(1789~1801)に東洲斎写楽や勝川春英と役者絵の分野で競いました。人気の上で写楽らを退けた豊国は、美人画では喜多川歌麿に挑み、版本挿絵では葛飾北斎と人気を争うなど、超一流の絵師として活躍します。豊国のもとには国貞、国芳ら、才能あふれる若手絵師たちが集まり、幕末に歌川派が浮世絵の最大流派となる礎を築いたのです。
本展は浮世絵史上にも重要な意味を持つ絵師、豊国の画業を追い、その魅力に迫る回顧展です。