19世紀末の印象主義と20世紀初頭に急速な展開をみせたフォーヴィズム。この二つの絵画運動が色彩表現に果たした革新は美術史上計り知れません。色彩を自然再現の役割と固有色から開放し、直感的で生命力あふれる絵画を創造した印象主義とフォーヴィズムは、その後の20世紀絵画へ多大なる影響を及ぼしたのです。
当館「服部一郎記念室」では、故服部一郎(1932-1987、元セイコーインスツルメンツ・セイコーエプソン社長)の西洋絵画コレクションを順次紹介してまいりましたが、この度の展示では、印象派とフォーヴィズムの作品、およびこの芸術運動に強い影響を受けながら独自の表現を確率していった作家たちの作品を展示いたします。ルノワールから現代の抽象画までを一堂に並べ、それら作品に現れた躍動感あふれる光と色彩の世界をご堪能いただきます。初出品作品4点を含む21点の色彩豊かな服部一郎コレクションをどうぞお楽しみください。