鹿児島が薩摩と呼ばれていた時代、鎌倉時代から代々続く島津の殿様がこの地を治めていました。その時代を想像してみてください。
桂庵玄樹(けいあんげんじゅ)(1427-1508)を始祖とする薩南学派は、その後の島津家の学問や思想の礎となり、島津氏中興の祖と呼ばれる島津忠良(ただよし)(日新斎(じっしんさい)/1492-1568)の残した『いろは歌』により、薩摩の士風や文化基盤が築かれました。
文禄・慶長の役や関ヶ原の戦いで武勇の誉れ高く、今年没後400年を迎えた島津義弘(よしひろ)(1535-1619)をはじめ、薩摩義士として祀られる薩摩藩家老・平田靱負(ゆきえ)(1704-1755)の肖像など、薩摩にかかわりのある武士や文人の姿、そして鹿児島城(鶴丸城)配置図などの古地図や、その時代に由来のある美術品とともに、薩摩に根付いた人々の歴史と文化を紹介します。